書道は奥が深い芸術です。しかし、一般の人が書道の作品を見ても、字を読むことができずに「なんて書いてあるかわからない」と思ったり、絵画のように視覚的な表現のわかりやすさがないので「なにがよいのかわからない」と感じたりします。そのため、書道は鑑賞のハードルが高いと感じるでしょう。また、多くの人にとって書道は習字の延長という認識なので、芸術として理解されていません。美術や音楽のように著名な作品に触れたりしないことも「お習字」というイメージに縛られる要因です。したがって、誰もが興味を持てる芸術ではありません。

メディアで書道〇段とかがプロフィールで紹介されることはよくありますが、それを見た人々は「よくわからないけどすごいな」と感じます。はっきり言って書道の段位なんか全くすごくないです。
(とか言いつつ、すごいと思わせたいためにツイッターのプロフィールに「書道師範」とか書いている人がいるらしいぞ)
では本題ですが、書道の階級はそれぞれの書道団体によって異なり、その団体内でしか意味を持ちません。書道1級とか7段とかの階級は狭い世界でしか通用しないんですよ実は。剣道とか将棋とかの階級とはまるで違い、書道の階級には大した権威はありません。書道は長く続けてやっていれば段位は着実に上がっていきます。昇段試験は教室の先生が何とかしてくれるので。
「凄みがある……いや、大した『実力』ではないと判断するぜ。」
じゃあ書道の実力の示す指標は何か?展覧会での実績です。
(書写技術や知識なら、毛筆書写検定の一級、準一級が漢検・英検と同程度なので凄い)
書道の展覧会はピラミッド構造で存在しています(私がそう思うだけで、優劣はつけられないと考える人も多くいることを付け加えておきます)。「日展」が頂点、次点に「毎日書道展」「読売書法展」があります。書道の数多くある各々の団体に所属する人たちは、これらの展覧会での受賞を目指しています。
主な書道の団体として以下のような団体があります(ウィキペディアより)。これらがそれぞれの基準で段位を定めているので「書道7段ってどれくらい凄いの?」って聞かれても「別に凄くないし、団体によって違うから知らん」ってなります。


以上、書道の階級についてでした。
有名な書家の人でも書道の実力がない人は多くいます。「た」や「し」から始まる名前の人とかね。書道は日本の文化でもあるのに、この国は書を見る目を養う教育をしていませんので。
そんな偉そうなこといってお前はどうなの?とか言われてしまうと歯ぎしりしてしまうのでやめてね。
Commentaires